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投稿者 スレッド
たれいらん 物理と指導言語の関係  /  投稿日時: 2006-3-21 21:58
管理人
登録日: 2005-12-8
投稿: 391
年齢区分: 20歳以上
バレー暦: ウン十年
性別: 男性
オーバーハンドの飛ばし方から分岐したいと思います。

引用:
サブさんは書きました:

でも、指導言語は選手の動きを支配する選手のイメージに刺激を与えるものです。擬音の指導言語も含めて物理学に否定されようとよい動きにつながったものについては、その場面に於いて成果をもたらしたと考えていいと思います。
ただし、その指導言語がいつでも誰にでも通用すると考えるのは誤りだと思います。これは、指導者が心にとめておくべきです。

引用:
たれいらんwrote:
まさにおっしゃるとおりだと思います。太字の部分もまったくそのとおりだと思います。物理的におかしな指導言語でも、その結果あらわれる動作が物理的に理に適っていれば良い指導言語だったことになります。

それに自戒をこめて私の考えを付け加えれば、掲示板での動作の記述はできるだけ客観的であるよう気をつけるべきだと思います。
すぐれた指導言語とは、指導者が伝えたいイメージ・感覚を、多くの選手に誤解されずに理解してもらえる言葉だと思います。しかし、どんな指導言語も他の選手とは違ったイメージで捉える選手がいるはずです。指導の現場なら誤解していることがわかると思いますが、掲示板では出来るだけ客観的な言葉を補って議論していかなければ誤解していることが分からない場合もあり、話がかみ合わなくなりがちです。

たとえは、あくまでもたとえなので主観的に理解されるものです。トランポリンというたとえは比較的イメージを誤解されにくい優れたたとえだと思いますが、それでも注意して使わないと今回のように誤解が生じるわけですね。

引用:
オリビアさんwrote:
バレーボール学会の時に工学部の先生であるMさんとお話をした時に「なるほど」と思ったのは「学問は凡人のためにある」といった内容の言葉でした。物理学にしろ、なんの学問にしろ一握りの天才は直観的に真理がわかってしまうのですが、凡人にはわからない。それを凡人にわかるようにするために数式を使ったり、法則や原理を作り、体系化して凡百の人々に教えていくことこそが「学問」であるということです。

すぐれた指導者の経験に基づいた指導言語やユニークな練習法の中には多くの真理が宝の山のように隠されていると思います。しかし、凡人のわれわれにはその真意がなかなかわかりません。スポーツにおける物理学とはそのような優れた指導者のみが知っている真理を凡人にもわかるように翻訳する道具であると思います。

スポーツにおける科学は常に後追いであると思います。王選手の一本足打法や、イチロー選手の振り子打法、野茂投手のトルネード投法などがスポーツ科学が生み出したとは聞いたことはありません。必ずある選手が成功したあとに「○○打法は理にかなっている」と解説が出てきます。物理は天才的な選手や創造的な選手の動作を解説することはあっても生み出すことは難しいと思います。(これはなかなか覆せないと思います)

堺ブレーザーズがVリーグ男子を制しました。神奈川県出身ということもあってキャプテンの千葉新也選手(今回MVP!)は大学時代から注目しておりました。身長は低いのですが、今の男子の中じゃ、上手い選手の筆頭に挙げられると思います。千葉選手のどこが上手いのかを説明し、他の身長の高い選手がその技術を身につければ日本はもっと強くなるでしょうし、後世の人間にわかる形で残していけば選手にも指導者にも役に立つことだと思います。そのためには運動を客観的に説明し、(どの時代の人でも誰でもわかる言葉で)残して置く必要があります。それこそが運動における物理的な説明の存在意義だと思います。

オリビアさんと私のあいだに見解の相違は少ないと思いますが返信させていただきます。
オリビアさんのお話を伺って思い出しました。科学は先人の研究結果を利用して自分の研究を行うことができる点が優れていると思います。たくさんの人々によって、幾年にもわたって研究が積み重ねられるわけです。

そうやって積み重ねていくことができるのは、まさに科学が客観的だからこそです。この客観性のおかげで科学と言うものがここまで発展してきました。
客観的であることは、引用した私の発言のとおり距離の壁を越えるために役立ちますが、さらに時間の壁を超えるためにも役立つのです。

オリビアさんがおっしゃった「スポーツにおける物理学とはそのような優れた指導者のみが知っている真理を凡人にもわかるように翻訳する道具であると思います。」という言葉はもちろん正しいと思います。
指導の現場では主観的な指導言語で構わないのです。指導者は選手の様子を直接見て、適切な指導言語を選ぶことができるからです。
しかし直接指導していただく機会に恵まれない凡人にとっては、客観的な言葉で真理が記述されていなければ誤解の恐れが大きいのです。
ただ、客観的であれば誤解がないかというとそうとも言えません。そのあたりの詳細は新インナーゲームの書評に書いてみました。そして当然、科学的客観的な言葉がベストの指導言語ではない場合が多いでしょう。


これからの「へりくつバレーボール」のあり方は、

1)まず優れた指導者の指導言語や優れた選手のプレイを客観的に知り、

2)その次に客観的にベターなプレイを指導する上でどのような手段があるか模索する

という段階を踏んでいくのが良いと思います。そしてどの段階の議論をしているのかを意識し、むやみに話を混乱させないように各自で気をつけることが必要になってくると思います。(気にしすぎて発言しないのも良くありません。)

当サイト常連の方々は、皆さん意識的、または無意識にふたつの段階を区別して議論されていると思いますが、どちらの段階にどれくらい興味があるかはひとそれぞれです。お互いの興味の対象は尊重していけるサイトでありたいと思います。
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題名 投稿者 日時
 » 物理と指導言語の関係 たれいらん 2006-3-21 21:58
     いつしか「古典的な」「基本」になった「指導言語」の再評価も重要か とんと 2006-3-21 23:23
       Re: いつしか「古典的な」「基本」になった「指導言語」の再評価も重要か たれいらん 2006-3-22 0:10
         Re: いつしか「古典的な」「基本」になった「指導言語」の再評価も重要か 司馬仲達 2006-3-22 0:57
           本当に大事なこと たれいらん 2006-3-25 2:54
             Re: 本当に大事なこと 司馬仲達 2006-3-26 1:40
               引用方法 sofia 2006-3-26 10:12
                 Re: 引用方法 司馬仲達 2006-3-27 0:43
                   Re: 引用方法 たれいらん 2006-3-27 3:08
               Re: 本当に大事なこと たれいらん 2006-3-27 3:13
                 Re: 本当に大事なこと 司馬仲達 2006-3-27 23:47
                   Re: 本当に大事なこと たれいらん 2006-3-28 2:31
                     Re: 本当に大事なこと 司馬仲達 2006-3-28 21:59
                       次から次へと質問ばかりですみません。 たれいらん 2006-3-30 17:04
                         Re: 次から次へと質問ばかりですみません。 司馬仲達 2006-3-30 21:08
                           Re: 次から次へと質問ばかりですみません。 たれいらん 2006-4-1 1:08
                             Re: 次から次へと質問ばかりですみません。 司馬仲達 2006-4-1 1:37
     Re: 物理と指導言語の関係 TUBE 2006-3-24 22:13
       Re: 物理と指導言語の関係 たれいらん 2006-3-25 3:05

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