選手のスカウト
私の学校は比較的スポーツが盛んなのですが、バレー部の成績は今一歩というところで　17年前に一度県大会出場したことがある（勿論初戦敗退）、年によっては人数がそろわず地区大会さえ不参加というような細々として活動を続けてきました・・ところが今年度、三年生が最後の大会で頑張りに頑張り　県大会に出場　その勢いで奇跡的（？）に決勝まで進むことが出来ました・・　そんなことで我々のバレー部は一躍　校内外で注目を浴びることになりました。
夏休み明け学校での表彰式で『これからのますますの活躍を期待します』とのコメントいただきましたが・・・『活躍を期待されてもなー』　との思いが私の本当の気持ちでした。
三年引退後の選手達は体格的にも恵まれず　二年生が4人　特に一年生は新入生を一生懸命勧誘したものの4人の平均身長は１６５ｃｍ・・運動神経も決して・・と言う状態で、選手達の体調によっては（学習面の問題で一名休部中）練習試合さえもままならぬ状態が続いていました。　
　　　『このままでは試合はおろかせっかく三年生が頑張ってくれたのに・・部の存続さえも出来なくなってしまう・・これはどうしても来年度の選手勧誘しなければいけない』こう思いました。
現在のこの地域の中学のバレー部（次から次へと男子部が廃部）の状態から新入生を待っての部活への勧誘ではバレー部の存続さえも難しい状況というのが本当の所で・・　　秋口より来年度の選手の勧誘活動を行うことにしました。
私はこの地区のバレー事情を全く知らないので・・大会などを観戦に行き、　その上で顧問の先生に『とにかく我が校でバレーを続けてくれる選手を・・』の御願いに男子バレー部のある学校全部を廻りました。
　　その中で一応（？）声をかけた選手にA君がいます
A君は我が地区で活躍を知られた選手で　様々な高校から誘われているようでした｡そして本人も『全国大会に出れるような高校に進学したい』と言っていることが伝わってきました。　　　
まあ駄目元で一応（？）学校に御願いに行きました。
数日の後にA君の学校よりこんな連絡がありました『保護者と本人が一度練習を見学したいと言っている』・・・そんな訳で母親と彼が来ることになりました。
　見学に来る
スカウトでは大層威勢のいいこと（三年生の試合結果など）を言っていた私ですが、今のチーム状況を考えると（勿論私自身の指導力のなさを棚に上げているのですが）
　　　　私は一気に憂鬱になりました。
・・『これで駄目だな・・なんとか避けられないだろうか？』・・これが私とコーチのN先生の思いでした。　（本当にだらしのない　監督にコーチでした）
結局のところ（しぶしぶ）私はN先生に『ありのままを見てもらおう・・それで駄目ならしょうがない。はじめから縁がないような選手なのだから』と言いました。
当日練習に参加してくれましたが、本校の選手の技術をはるかに凌ぐ噂通りのプレーぶりでした。
しかし私は最後の保護者と彼の言葉に感激して涙が出そうになったのです。
『実は今日は誘って頂いたので一応　お会いした上で断ろうと思ってきました・・しかし』　『お約束の時間より少し早く到着したので体育館の下で待っていました。ところがたまたま私達の前を挨拶して通った生徒が下に落ちていたゴミを拾って自分のポケットに入れたのです。それは私の目にその行為はその生徒にとって『ごく当然』といったようにに映りました。　私は　おやっ・・と思いました、その生徒がバレー部の生徒であることに練習に参加してわかったのです・・その選手は・・こんなことを言ったら失礼かと思いますが　決して上手とはいえませんでした。しかしコーチの先生に絞られてふらふらになりながらも　ボールを必死に追っていきました。私はこの数時間ですっかりこのチームのファンになりました　『私は自分の子供がここでなら活躍できると思いました。先生達に鍛えてもらいたいです』それを傍らで聞いていて本人も『僕は決めました　よろしく御願いします』でした・・・　次の日その中学の顧問から「Aが昨晩『お宅に御世話になる』と電話くれました、ところがＡの母親がBの家に話をしたのかBも『行きたい』と言って今朝私のところにきました」との電話がありました・・・・・それから数日の間に違う中学からも『A君やB君が行くそうで・・うちのＣも・・・・』・

あえて私はゴミを拾った一年が誰なのか？特定するのをやめました（勿論誰か想像はつきますが）
選手の何気ない（？）行動　それは私達のチームにまた新たな歴史と道を作ってくれるようです。
本題です
N先生と今回のスカウト成功（？）の立役者は・・・と言う話で盛り上がりました。
『本当に感謝したいね・・やつらは選手としては三流以下だけど・・』と話を続けるうちに・『いや待てよ、本当の所は　そんな選手にすることが我々のような高校の指導者の仕事なのではないのだろうか。そしてもしかすると我々のレベルでのスポーツで一流というのはこんな選手のことなのではないのか』こう言う結論になりました。　

私は『何気ない選手の行動』と書きました　　しかし　落ちているゴミを拾うことが当然のように出来るような選手に育てることが我々の本当の指導なのではないのか　入学予定の
Ａ君　Ｂ君　Ｃ君がそんな選手に育ってくれることを願う気持ちで一杯になりました

あ・・・。ログインしないで書き込んでしまった。汗）

　　何度でもスタートラインに立つ事のできる人間は確固たる信念があってこそだと思います。でも、息切れしたらそれはまた・・・。死して屍拾う者たくさんありですから・・・。いやいや、まぁ・・・。テスト板にて・・・。

芭麗人先生のバレーボール人生にはものすごいドラマがいっぱいありますねぇ・・・。素晴らしい。内容に関して出すべき言葉が見つかりませんが、これからもぜひこのようなお話をたくさんお聞かせください。

それからお願いがあるのですが、芭麗人先生の投稿してくださるエピソードをまとめてひとつのコーナーを作ってみたいと勝手ながら考えております。

今回のお話の中にもあるように、バレー部の減少が続いているなか、原因の一つに顧問のなり手がいない事があるようです。バレー部の顧問をしぶしぶ引き受けた先生がなにかの縁でこのサイトを訪れ、芭麗人先生のエピソードが目に触れやすい場所にあれば、バレーにのめり込んで下さるのではないかと夢見ております。また、そのような熱心な先生が増えれば、バレー人口の減少を食い止めることができるのではないだろうかと。

芭麗人先生にこれまで以上のお手間はとらせませんので、ぜひご検討をお願い致します。

勿論　こんな私にお手伝い出来ることなら　どんなことでも　　よろしくお願いします。

おお！ありがとうございます。

芭麗人先生には、これまでどおり、お好きなときにいろいろとエピソードを書いていただけたらそれで充分でございます。コーナー名はとりあえず「バレーにまつわる話」としておきますが、他に良い案がございましたら、お教え願いたいと思います。

こぼれ話？

G阜で集まったときのホテルの部屋でＲanくんだったが、言っていたと思います。

「早く本を出して（出版）ください」　ってね。


私は、芭麗人先生の実際に話される口調も何か魅力があると思いますよ。

　　伏字だらけになりそうですよね。想像できてしまうところが恐いけど・・・。

ここんとこ、どんどんと登録者数も増えてきて、アクセスカウンタの増加する勢いもすごいことになってきましたねえ。

ところでたれいらん様、芭麗人先生ファンとしましては、旧へりくつでこれまで芭麗人先生が投稿なさってきた素晴らしいお話の数々もぜひ拝見したいと思います。新参者の私は雪見くんとのやりとりなど噂には聞いていても存じ上げません。お忙しいことかと存じますがよろしくお願いします。

ゴン太さんこんばんは。

芭麗人先生のお話は残念ながらほとんど保存していません。どなたかお持ちでしたらぜひ頂いて載せたいのですが・・・。

ひとつだけ雪見君のスレッドを保存していましたのでどうぞご覧ください。この中では芭麗人先生も名前を変えてコメントされています。
http://www.herikutu.com/modules/episode3/rewrite/tc_10.html

ゴン太さん、たれいらんさんありがとうございます。私も以前から読みたかった雪見大福君のスレッドが読めて嬉しかったです。２時間近くかけて読みました。その時に参加できていたなら、又感動が違ったとは思いますが・・・いいお話でした。
またこのようないいスレッドが保存してありましたら、私のようなあとから来た者のために是非、蔵出ししてください。

　　蔵出しスレッド読みました。感じたことは、結局僕自身は今も当時も変わってないってこと。体重は減ったけど。
　　実際に交流が始まったメンバーの皆さん（HNは違ってる方もいるな）もずっと同じ信念を持っているってこと。人間やっぱりそれが一番大事なのだ思いました。
　　そう言えば負けたよなぁ。相手はインハイ出場しちゃったし・・・。そんなもんか・・・。

彼とのやりとりの中から学んだことも多く（いや今のチームの魂の原点かもしれません）・・・いつのまにか自分（私）から体育館のゴミを拾うことが習慣になり　それが一年前（既出）の選手の出会い・・そしてそれがチームになり・・夏の爆発・・そしてその精神を・・選手が引き継ぎ・・　今回の最初の書き込みのように・・・　　そうだったんだ・・・
そこに『心』があれば必ず何かが生まれる・・今　蔵出しスレッドを拝見して思いました・・おそらく
全国の私のような素人顧問が　ここから一歩を踏み出すことが出来るような・・素晴らしいスレッドでした
・・それにしても雪見君もう高校三年になるのかな？
学力も特別なようで『医学の道に進む』とか・・彼なら、ここに来られるような素晴らしい方のようになれると信じています。

たれいらん様
お忙しいところを早速わがままなお願いをきいていただいてありがとうございました。
今、ようやく読み終えました。
なんと言ってよいか・・・言葉が見つかりません。
私のチームは「努力は喜びを生む」をキャッチフレーズに掲げ、これまで取り組んできたつもりでしたが、それはほんとうに「つもり」でしかなかったんだなあと、恥ずかしさが込み上げてきます。
これ以上書けません。しばらくじっくり考えます。

しかし、私は本当に馬鹿でした。
こんな素晴らしい場があることを、この夏まで知らなかった。
おそらく、他にもたくさんの素晴らしい教材がここにあったであろうに、過去のものとなってしまい、あとからやって来た私のような者の目にとまらないままなんですねえ。とても悔しいです。芭麗人先生の「一年前（既出）の選手の出会い」も、とても気になります。皆さんお忙しいことかと思いますが、どなたかまたお聞かせ下さい。

彼はかなり興奮した口調でこう語ってくれました。
「たまたま空き時間があったのでへりくつを開くと・・（蔵出し・・雪見大福君のスレッド）
が・・もう貪るように読みました・・正直　熱いものが込み上げてきて、自分は指導者として今までなにをやっていたんだろうと・・そして次には自分のチームの選手が急にいとおしくなって　早く合いたくて放課後になったら急いで体育館に行きました。・・燃えましたよ　燃えました　先日の地区大会負けてしまって、何かやる気がなくなっていましたけど　やりますよ　絶対頑張ります・・そしてそこには自然にゴミを拾っている自分がいました」

追伸　M先生Y先生　覗いてばかりだけでなく　たまには書き込みをしてね・・

芭麗人さんこんにちは。
その話をお聞きしてほっとしました。過去ログを出してきて良かったです。
やはり名スレッドですね。多少編集して「バレーのお話」のコンテンツにして多くの人に読んでいただけるようにしたいと思います。

ところで、「バレーのお話」にまた芭麗人さんの以前のご投稿を追加させていただきました。ご本を出版される折りはぜひ「へりくつ」でも宣伝させてください。

正直言って本気で本にして欲しいですね！！個人的には○車男よりも感動と言うか血がたぎると言うか、そんな気持ちにさせてくれる話です。（と言うよりは単に電○男が好きじゃないと言う個人的感情もあるのですが・・・＾＾；）
そうすればお賽銭どころか本当に体育館が建つかも！？

こんばんは。
３年ほどへりくつを拝見しており、高校男子バレーボール部の顧問をしている者です。
もし芭麗人先生のこれまでの投稿が本になったら．．．
うちの部員１２人分と、私の勤務高で運動部の顧問をしている教員ぶんは買って配っちゃいますね。
この頃週末の練習で「へりくつ」の記事を印刷して渡すようにしています。

　　芭先生、JTのアイドルがトラの牙に・・・、かもかも。でも、大人だから別にどうってことないですけど・・・。ファン心理は複雑なのでしょうか？判らん・・・。

これまた、どうでもいいようなんでんすけど・・・。お互い忙しいのでしょうに。
それにしても、あんなに変装しなくても・・、かえって目立つよね〜。あれじゃ不審者ですなぁ。

私がVリーグを観に行ったことと　
ざぶたねこさんの　『これまた、どうでもいいようなんでんすけど・・・。お互い忙しいのでしょうに。それにしても、あんなに変装しなくても・・、かえって目立つよね〜。あれじゃ不審者ですなぁ。』との書き込みに何をカン違いしたのか、ある方から　私にこんなメールがありました。
　　
　芭麗人さんどうして変装する必要があったのですか？

確かに　いい年したジジイが生徒と一緒に　『それいけー』なんて叫んでいれば　目立つし　不審者ですな・・・しかし皆さん変装していたのはタイガースの浜中選手で私は変装はしていません　確かにカオル姫が好きなことは一緒ですが　まあ私にはどうにも出来ません（いえ　浜中選手がどうにも出来た　とは言ってません）

芭先生、ご迷惑をおかけしました（笑）
何度も読み返しましたが、そんな風に勘違いされるとは・・・。

多分、題名の｢いつ、どこで知り合うのでしょうね？｣からでしょうね。私も先生にお会いした時に、先生にそう訊いてしまいましたもの。先生のお顔の広さ（面積のことではもちろんございません）、人脈には皆、驚いていることと思います。

で、もしカオル姫さんとも、お知りあいなら是非私にもご紹介くださいませ。いえ私も、どうにかできるとは思っていませんけど・・。

皆さん、こんにちは。

　芭麗人さんの書き込み、雪見大福さんのスレッドどちらも、本物だけが持つ
『輝き』　『凄み』みたいなものが、ひねくれた私にも感動として素直に伝わってきました。（偉そうで申し訳ございません）

　しかし、管理人さん、常連の皆さん、またヘリクツを訪れる、学生の皆さん本当にバレーボールが好きなのが、ひしひしと伝わってきます。私自身も皆さんに負けないように、これからもこちらで勉強させて下さい。

宜しくお願いします。