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     南の国のもうひとつのバレー「インドネシア編」
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わかおじさん 南の国のもうひとつのバレー「インドネシア編」  /  投稿日時: 2006-10-28 22:34
へりくつ道場黒帯
登録日: 2006-10-4
投稿: 58
年齢区分: 20歳以上
バレー暦: ウン十年
性別: 男性
私がインドネシア中部ジャワ州スマラン市に業務で赴いたのは、1999年7月1日のことでした。

現地の関連会社の技術アドバイザーとして、3ヶ月の予定で旅立ちました。
スマラン空港からピックアップトラックに一時間ほど揺られて、工業団地の中にある会社に到着します。日本出発から13時間後でした。

従業員1000人ほどの工場ですが、日本人は4名。現地従業員の平均給与は月額6千円くらいです。
私の役目は、現地マネージャーを教育し、彼らが現地従業員の技術指導が出来るまで育てることです。
赤道直下の暑い国ですが、休みは日曜日だけで、2週間もすると運動不足で身を持て余していました。
ちょうどその頃に、教え子の一人から「もうすぐ工業団地のバレー大会がありますから、試合に出てみませんか?」と誘われました。もちろん、「喜んで!」

「会社のバレー部に入るにはひとつ条件があるんですが。。。」
「?」
「新しいボールを2個、寄付して欲しいのですが。。。」
ボールは一個4千円で、地元の高級デパートの輸入品売り場のシューケースに納まってました。(^o^) もちろん寄付して、入部成立。ボールが月収とかわらないのは、途上国ではよくあることですね。

楽しみにしていた試合当日がやってきました。
トーナメント戦で、毎週一試合が行われ、優勝するには4試合勝たなくてはいけません。

午後3時45分にチームメイトと一緒に試合会場に指定された場所(工業団地の幹線道路のそば)へ行ったのですが、誰もいません。
試合開始は4時からですが、ほんとにここが試合会場なのかな?
と、その時、近くにいた数人の男たちがいっせいに道路に飛び出し、手早く片側3斜線の道路を封鎖しました。「なんだぁ?」車は反対車線へ流れていきます。「???」
おっと!よく見ると中央分離帯にポールがあるではありませんか!歩道側にもポールがあります。なんと、なんと、道路にはコートのラインが描かれています。
あっという間に、ネットが張られて試合会場の出来上がり!(んな、アホな!)

ネットが張られたのを確認するかのように、あちらこちらから観客が集まり始めました。試合開始時間の午後4時には、400人くらいの観衆が、ぐるりとコートを取り囲んでいます。

ぎっしりと取り囲んだ観客の前で、試合開始のホイッスルが鳴りました。
トップサーバーは私ですが、サーブはどこから打つのかな?と思っていたら、なんと、応援団のど真ん中がポッカリと空き、私の周りに半径1mほどの円が出来て、口々に「頑張れ!」「やっちまえ!」「日本人頼むぜ!」の声援です。
こんなに人に囲まれてサーブを打つのは初めてです。

サーブが入り、カットがセッターに入り、相手エースのオープンスパイクが自陣に決まったその時です。
自チームの応援をしていた観衆がいっせいにコートになだれ込み、ボールが落ちた地点を手のひらで、なでているのです。「なんだ???」
チームメイトに「あれは何だ?」と聞いたところ、「今コートに落ちたボールは、無かったことにしよう、というアラーの神のおまじないだよ。」「あら〜〜??」

それからは、両チームのスパイクが決まるたびに「ウオ〜ッ!」と観客がなだれ込み、
みんなでコートをなでるのです。
主審が排除するまで試合が止まりっぱなしです。

熱戦が続きましたが、何とか最終セットまで試合が進んだところで、日没となってしまいました。
「こりゃ、再試合かな。」と思っていたら、なんと!通りがかった大型トラックを2台掴まえて、コートの前後からヘッドライトで照らして試合再開!
運転手たちは、トラックの屋根の上で観戦です。

ナイトゲームの熱戦を制し勝利しましたが、200人くらいの応援団と一緒になって、勝利の雄たけびとダンスを踊りながら会社まで凱旋しました。 

こんなに賑やかで、楽しく、疲れたバレーは初めてでした。
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題名 投稿者 日時
 » 南の国のもうひとつのバレー「インドネシア編」 わかおじさん 2006-10-28 22:34
     Re: 南の国のもうひとつのバレー「インドネシア編」 オリビア 2006-10-31 8:11
       Re: 南の国のもうひとつのバレー「インドネシア編」 わかおじさん 2006-11-8 18:42
     Coach Factory Outlet 見学者 2012-11-5 22:24

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