たまにはこんなことも書かせてください。

先週の土曜日に中学時代の恩師K先生を囲む会がありました。K先生は体育の先生で、年代の差はありましたが、バスケットボール部とバレーボール部の両方の顧問をされていました。もう定年を過ぎていますが、今でも嘱託で近くの中学校で体育を教えられているそうです。

40代半ばの私が最も末席ですので、諸先輩方がずらっといらっしゃり、恐縮し放しの会でした。先生からは兄がバスケットボール、私がバレーボールを習っていたのですが、私が習ったときはどちらかというとバレーボール部では副顧問という感じでした。(顧問は女性の先生でした)

30年ぶりの再会でしたので、名前を名乗っておずおずと挨拶をしたところ、「おーっ、元気か？兄貴はどうしてる？」としっかりと覚えていらっしゃって…。声もお顔もまだまだお元気でした。お話によると先生になられてから、今に至るまで体重も変化なく、一回も健康保険を使ったことがなく、本当にお元気でした。私だけでなく、参加した何十人もの教え子達一人一人の目をみながら「何やっているんだ？」とお声をかけていました。いやー、本当に先生ってすごいですね。

「実はこんなこともやっているんですが」と昨年、編集に参加した「100Q入魂」というバレーボールの指導書を差し出すと、「この細かい字じゃ全然見えないな」と笑っていらっしゃいましたが、本当にうれしそうでした。私も「先生に教えていただいたことをしっかりと伝えていますよ」と心の中でつぶやいておりました。

いよいよ、メインの先生のスピーチ。開口一番「まず、言いたいのはこいつらを幹事にしたのは大きな間違いだったということだ」と私よりも10歳も上の先輩方を指さして大きな声で文句を言われました。実はこの日はK先生の実の娘さんの結婚式の当日だったのです。「4/8だけは絶対にだめといったのにこいつらは…」。先生は娘さんの結婚式を終えた後、横浜の港にあるホテルからタクシーを飛ばして、かなりの田舎町の中学校のそばの会場にいらっしゃったのでした。ただ、今思うと先輩方のドジというよりも結婚式当日で寂しくなってしまう「花嫁の父」を盛大な会で寂しさを吹っ飛ばして差し上げようというやさしさだったのかもしれません。(真相は闇の中ですが)

私の中学時代の男子バレーボール部は7人しか部員がいない弱小の部で試合も一回戦負けばかりでした。顧問の女性の先生も指導のメインは女子バレー部に置いていたので、ほとんど指導を受けたことがないような状態でした。その中でもK先生は会うたびにいろいろと教えてくれました。また、土日になると先輩方が練習の手伝いに来てくれて教えてくれました。今思うと仕事の合間を見つけて来てくれたのだと思います。中でも現在、市会議員をされている大先輩はパスの仕方からフライングレシーブの仕方など技術的に教えて下さった方で、私が師匠とお呼びする数少ない先輩の一人です。

まだまだ、書きたいことはありますが、弱小バレー部にいた自分は今まで一人で技術を身につけて来て、それを元に投稿や記事を書いていたように思っていましたが、30年たってもしっかりと覚えているぐらいの先生方がちゃんと見守っていたからこそと、自分の勘違いに恥じ入りました。現在、中学や高校でバレーをやっている人もいつかわかる日が来ると思います。

忘れていた物を思い出した晩でした。