ワンタッチと言うべきか

「ワンチ!」と言ってはいけない

 試合中よく「ワンチ!」と叫んで、ボールに触れたことをブロッカーがレシーバーに知らせるプレーがあります。が、あれはやらなくて良いプレーです。

 なぜならワンタッチしたとレシーバーが見てわかるときにはもちろん必要ないですし、レシーバーが見てもわからないときは「ノー!」(=触ってないと言う事)と即座に叫べば相手と審判はごまかせるからです。これは本当です。かなり効果的です。

 正直に「ワンチ!」と叫んでもレシーバーには聞こえないことが多く、意図とは逆に相手や審判に聞かれてしまい、バツの悪い思いをした人も多いでしょう。そう言う場面で「ノー!」と言っていたなら簡単にポイントを取れたのです。

 この様な時に普通は「もっと大きい声を出せよッ!」などと指導しますが、声の大きさは問題ではありません。どんなに大きい声を出しても逆(=相手の方)を向いて叫ぶわけですから聞こえないものです。

 的確な状況で「ノー!」と叫ぶのはそれほど難しくありません。どの程度までならごまかせるか、少し意識して何度か練習すれば必ずマスターできます。もちろん多少の演技力は必要ですが、本気で触ってないと思い込めれば余裕です。是非活用して下さい。

「ノー!」と堂々と主張する為に

 ここで「ワンタッチ」の正しい理解の仕方をお教えしましょう。それは「ボールに触れたと審判が判断したらワンタッチ」ということです。これは「審判を騙せば勝ち」ということでもあり、逆に「審判には従え」ということでもあります。

 「審判を騙す」なんて言うとスポーツマンシップに反する様ですがそれは違います。ブロッカーに「ノー!」と言われたぐらいで誤魔化されるようなスパイクを打った方が悪いとも言えますし、騙し合いなんてお互い様なのですから。相手も一緒に騙してしまえばしこりも残りません。要はバレなきゃ良いんです。

 バレなきゃ良いということで浮気との相違点をお教えしましょう。それは「ルールに則っているか否か」と言う点です。上記の様に審判が触っていないと判断すればそれはワンタッチではないのです。浮気はばれなくても浮気ですよね。社会のルール違反なのです。

 いかがでしょうか?「ノー!」と叫んでも罪悪感なんて感じる必要がないことがわかって頂けた事と思います。なぜならそれは「ワンタッチ」ではないのですから。ワンタッチでないものをワンタッチではないと主張して悪いはずはありません。

 最後にコツを書いておきます。1.即座に 2.ジェスチャーを混ぜて 3.堂々と 4.見破られても演技は続ける(次に活きてきます) 以上。

(2000年3月)

応用編(加筆)

 ここで、ヘリオスさんのアドバイスを紹介します。

私はワンチの声を出す派です。
理由は、レシーブのためじゃなくて、
ノーと言ったときに審判に信用してもらうためです。

 そうですね。まさしくその通りです。後々の「ノー」の声のために、こうしてワンチとバレバレの時に布石を打っておくのは非常に賢いと思います。そのずる賢さ、私も見習わせていただきます。

(2000年3月)